コラム

私達の身の回りに潜むダニ

快適環境を妨害する見えない敵たち

私達が一般的な生活を送る上でダニを目撃する事は極めて少ないです。しかし“アレルギー被害”という形で、ダニの存在を“認めざるを得ない”ケースがあります。
そもそも「ダニ」とは何なのでしょうか。今回は、ダニについて簡単にご紹介します。

ダニは節足動物、世界に3万種~5万種いる

人間を含む哺乳類は、脊椎(背骨)があるので脊椎動物と呼ばれています。
一方、ダニは脊椎を持たないため無脊椎動物に分類され、クモやサソリに近い生物です。
また、世界中に3万種~5万種ほど存在していると言われています。
ほとんどの大きさが1㎜以下の大きさのダニで構成されてます。

ダニは多種多様な食性を持ち、生息区域も異なる

「ダニが生息する場所は?」と聞くと、家や寝室を思い浮かべる方が多いと思いますが、ダニはエサによって生息場所が異なります。
ダニは実にさまざまな食性を持っていて、動物を食べるダニ、植物の栄養を吸うダニ、カビ(微生物)を栄養とするダニ、落ち葉を食べるダニ、昆虫の分泌物を食べるダニ、、動物の体液を吸うダニ――など様々です。
食性が違えば、活動様式も違うため、一口にダニといっても、多様な生き方があります。

ダニの種類によって、生活圏やエサは異なる

世界中に3万種~5万種、そして、あらゆる所にダニが生息していることが分かりましたが、私達が気にするべきなのは、アレルギー(健康被害)の原因となる様な「人間に被害を及ぼすリスクの高いダニ」についてです。
それでは、私達の身の回りや身近なところには、どのようなダニが生息しているのでしょうか。
まず、庭や植木には、ハダニ、フシダニという植物を食害するダニがいます。
植木の下の落ち葉の溜まっている場所には、ササラダニ類が有機物を食べて暮らしています。
葉の上に生息するハモリダニはアブラムシ等の害虫を食べます。
春先に窓のサッシやコンクリートの上でよく見かける赤いダニ(カベアナタカラダニ)は、花粉が主食です。

布団の中にいるダニこそ、要注意

そして、日常の暮らしの中で最も気にしてほしいのが、「チリダニ」と呼ばれるヒョウヒダニ類です。
ヒョウヒダニは、はがれ落ちたヒトの皮膚(フケ)・アカ・食品片・昆虫の死骸などを食べて繁殖して行きます。
ヒョウヒダニの破片や排泄物にはアレルギーの原因物質となる分泌物がたくさんあります。
そして、ヒョウヒダニの90%以上が布団に生息しています。ダニ・アレルギーのリスクから解放されるためには、防ダニふとんやアレルギー対策された寝具を利用することをお勧めします。

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